
4P分析を、マーケティングで使うことぐらいは知っている
という方も、いるでしょう。
しかし、
- 4P分析をどうやるの?
- 4Pの内、3つしか思い出せない
- 3Cとか4Cとかの存在を知っているけど、違いが分からない
という方が多いと思い、その疑問を解決出来る記事をご用意しました。
- そもそもの定義・アルファベットの意味
- フレームワークを行う目的・理由
- 具体例とともに理解を深めること
の3点を意識して、ぜひご覧ください。
【確認必須】大前提:マーケティングの流れ

マーケティングのフレームワークを使用する際に、上の画像の流れを意識することが最も大切になります。
①市場環境分析:市場で戦っていけるのか
・PEST分析(マクロ環境)
・3C分析(業界分析):本日の内容③
・SWOT分析(戦略目標)
②マーケティング戦略分析:どう売っていくのか(方針)
・STP分析(市場介入戦略)
③マーケティング施策立案:どう売るか(具体案)
・4P分析(企業目線):本日の内容①
・4C分析(顧客目線):本日の内容②
この①~③の順に分析することで、実際にどのくらいの売上が見込めるか、などの計算が可能になります。
よくある間違いとして、
- ③だけ行う:①、②もおこなうことで効果が高まります。
- ③の分析で、①、②の範囲まで行ってしまう:具体案を練る上で③は適切ですが、市場調査を③の分析で行うべきではありません。
があります。
このことを認識して、実際に4P分析、4C分析、3C分析を見ていきましょう。
【企業目線】4P分析とは
重要 売れる仕組みを、企業目線で作るためのフレームワークとして考えてください。
まず、4Pの意味を確認しましょう。
- ① Product:商品
- ② Price:価格
- ③ Place:流通
- ④ Promotion:販売促進
です。それぞれ、どんなものがあるか具体的に説明していくと、
① Product:商品
- デザイン・色が、顧客のニーズと一致しているか
- 企業戦略と一致しているか(利便性で勝負するコンビニが、駅から徒歩5分圏内にない、などでは困る)
- 名称について考えているか(ポテトチップス→ポテチ)
② Price:価格
- 高い安いだけではない
- 値引きしていいのか(コンビニでは、値引きを基本戦略にすべきではない)
- マーケティング戦略と一致しているか(大衆向け商品を高額販売、などでは困る)
- 端数への工夫(¥980)
③ Place:流通
- 販売量を限定する(ブランドもの)
- 流通量を限定する(会員制)
- 実店舗を持つかどうか(インターネットのみで販売など)
④ Promotion:販売促進
- コスト・目的に応じた、販促が必要(若年層に、新聞での広告は効果を期待できない)
- いつ(時期、時間)販売促進するか(ビールは朝ではなく、夜に販促する)
このような分析を4P分析では、行います。
【顧客目線】4C分析とは
重要 4P分析は企業目線で考えているのに対し、4C分析は顧客目線で考えている分析法です。
4P分析と4C分析をともに使うことで、企業側と消費者側のギャップを埋めることが出来ます。
4Cの意味を確認すると、
- ① Customer Value:価値
- ② Cost:費用
- ③ Convenience:利便性
- ④ Communication:コミュニケーション
です。それぞれ、どんなものがあるか具体的に説明していくと、
① Customer Value:価値
- 使いやすさなどの性能面(持ち運び出来る扇風機)
- ブランドなどのイメージ(スタバのコーヒーを歩き飲みすると、オシャレに見える、ブランドバッグを身に付けると上品に見える)
② Cost:費用
- 支払い可能と思える費用か(自動車1億円では、大衆向けではない)
- 顧客目線での適切な費用か(ブランドバッグが1,000円で売られているのを見ると、偽物ではないかと疑ってしまう)
③ Convenience:利便性
- 実店舗なら、アクセスしやすいかどうか
- インターネットなら、サーバーの速度
- 会計手段の多様化(現金のみ、コンビニ払いしか対応していないと、購入者は間違いなく減少する)
④ Communication:コミュニケーション
- どのように企業側と接点を持つことが出来るのか(SNSでリプを返すのか、24時間の電話サービスを行うのか、自宅訪問を行うのかなど)
このような分析を、4C分析では行います。
【市場調査】3C分析とは
重要 では、最後に3C分析の紹介です。
先ほどまでに紹介した、4P分析や4C分析はマーケティングの具体的な施策立案を行うためのフレームワークだったのに対し、
これから説明する3C分析は、その前に行っておくべき市場分析のためのフレームワークとなっております。

先ほどの画像をまた載せておくので、どれほど手順で離れているか確認してみてください。
また、SWOT分析とは異なり、数字などのデータ(=事実)を集めていきます。
「こうしたら、いいのではないだろうか」という推測は、SWOT分析で行うので、3C分析では行わないようにしましょう。
それでは、3C分析についてです。
- ① Customer:顧客、市場
- ② Competitor:競合
- ③ Company:自社
です。それぞれ、どんなものがあるか具体的に説明していくと、
① Customer:顧客、市場
- 市場規模、成長性の推測(広告業界は、市場規模7兆円など)
- 顧客ニーズの分析(自己実現を満たせるものが最近のトレンドなど)
② Competitor:競合
- 競合会社の現状や推移(売上高、シェア率)
- 競合の利益率や経費(人件費、広告費)
③ Company:自社
- 企業理念、ビジョン
- 自社の強み・弱み(どの点で、差別化をおこなえているか)
このような分析を、3C分析では行います。
まとめ
今回は、混同しやすい4P、4C、3C分析を紹介しました。
いずれの場合も、アルファベットの意味を把握するのはもちろん、分析していい内容と悪い内容を把握する必要があります。
必ず、目的によって、適切なフレームワークを使うようにしましょう。
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