今回の記事は、STP分析を紹介します。
STP分析は、マーケティングのフレームワークで現在、最も使われているものの一つかもしれません。
そんなSTP分析を正しく使えるようになることで、売上で高い効果を期待できます。
それでは、具体例とともに、学習していきましょう。
【確認必須】大前提:STP分析の目的・理由とは
まず、STP分析が何かを知る前に、どの場面で、何を目的に使用されるフレームワークなのか、きちんと把握する必要があります。

新規商品などのマーケティングは、画像の流れに沿って行います。
STP分析は、その中でも真ん中に位置する、マーケティング戦略分析(どのようにして、商品を売っていくのか、という方針を決めるための分析)です。
市場環境分析が終わってから行うべきフレームワークなので、その点は注意が必要です。
関連 市場環境分析やマーケティング施策立案に関しては、別記事でご確認ください。
【重要】STP分析とは
STP分析とは、
- ① Segmentation:セグメンテーション(細分化)
- ② Targeting:ターゲティング
- ③ Positioning:ポジショニング
の頭文字をとったものとなっています。
①市場を細かく分け、②どこで勝負するか決め、③競合がいるか確認する という流れになっています。それでは、それぞれの意味を確認していきます。

① Segmentation:セグメンテーション(細分化)
4C分析で分析した、市場を細分化していきます。
- 地理的変数:都道府県、気候区分など
- 人口動態係数:性別、職業など
- 心理的変数:ライフスタイル、好みなど
- 行動変数:使用頻度、購買パターンなど
をもとに、市場を分けます。
例えば、 テーマ = 自動車 なら、
- 地理的変数:東京23区の市場規模はどれくらいか
- 人口動態係数:購入者の年齢、年収平均はどれほどか
- 行動変数:何年に1度買い替えるのか
など、です。
自分の考えたいテーマで、実際にやってみましょう。
② Targeting:ターゲティング
次に、ターゲティングです。
細分化した市場の中から、実際にどこに絞るのか考えます。
テーマ = 自動車 を同様にして考えるなら、
- 平均年収が1,000万以上の人を対象(市場規模〇〇億)
- 保有平均期間が7年なので、買い替え時だけを狙った商法
- 高級車販売
のような、形になります。実際にやる場合は、もっと厳密に考えましょう。
③ Positioning:ポジショニング
最後に、ポジショニングです。
手順としては、
① KBF(購買決定要因)を考える
② ポジショニングマップを使用する
という流れになります。
① KBF(購買決定要因)を考える
KBFとは、顧客が商品を買う決め手になる理由のことを言います。
テーマ = 自動車(高級車) を続けて考えると、
- デザイン、色がいい
- ブランド性が高い
- 乗り心地がいい
などが、KBFにあたるでしょう。
この中から強い要因と言える2点を取り出しましょう。
今回は、
- デザイン、色がいい
- ブランド性が高い
と、します。
② ポジショニングマップを使用する
次に、ポジショニングマップを使用します。

画像のように、KBFの二要素をx,y軸において分析します。
価格など、他のKBFも考えられますが、まずはこのポジショニングマップでいかに競合と差別化できるか、が重要になります。
重要 何度も言いますが、STP分析は、マーケティングの方針段階であって、具体的な立案は行いません。方針を決定したら、次のフレームワークに移ります。
まとめ
今回は、STP分析を紹介しました。
STP分析が適用できる範囲を意識しながら、実際に使ってみてください。
関連 STP分析を提唱した、フィリップ・コトラーについて書いています。