インターネットやSNSの発達、普及によって、「企業主導のマーケティング」から、「消費者主導のマーケティング」に変化してきています。
そんな時代の中で、どのようなマーケティング手法が良いのか、見ていきます。
関連 マーケティングの変遷が気になる方は、この記事でご確認ください。
アドボカシーマーケティングとは
消費者主導の時代の中で、アドボカシーマーケティングと呼ばれるマーケティングを採用する企業が増えてきています。
アドボカシーマーケティングとは、「短期的な目先の利益よりも、顧客の欲求や意向を最優先するサービスを提供することで、顧客からの信頼や支持の獲得を狙う、マーケティング」のことです。
複雑でわかりづらいので、簡潔にまとめると、
- 〇 顧客最優先
- × 利益最優先
というマーケティング手法です。
しかし、一点注意して頂きたいのが、利益を決して無視するわけではないということです。
短期的な利益よりも、顧客を優先することで、顧客からのロイヤリティを狙い、長期的な利益を追い求める手法なのです。
このアドボカシーマーケティングが流行しているのは、SNSなどでの口コミ(推奨)が強い時代にとって、ロイヤリティの高い顧客が重要になるからです。
ロイヤリティの高い顧客は、一般的な顧客と比較して、その企業に対する思い入れも強く、他人に積極的に推奨します。
また、商品の利用頻度も高いため、ロイヤリティの高い顧客の友人らは、商品との接触回数が増えたり、推奨をされたりと、興味を持つきっかけを持ちやすくなります。
そのため、アドボカシーマーケティングをすることで、リピーターの確保だけでなく、新規顧客も確保することが出来るのです。
関連 リピーターの増やし方について、興味のある方はこちらの記事を参考にしてください。
【具体例】アドボカシーマーケティングを使用している、ビジネスを紹介
それでは、実際にアドボカシーマーケティングを使用していると考えられるビジネスヲ紹介しようと思います。
①Zappos社
アメリカの「Zappos」社は、オンラインで靴を販売しています。
この会社は、まさにアドボカシーマーケティングを体現していて、ものすごいエピソードが沢山あります。
- 購入から1年間、送料無料で返品可能
- 注文の翌日には、商品を配達
- 24時間365日カスタマーサポートを対応していて、実際に7.5時間の電話に付き合った
- 夜中にピザの配達を注文されても、ただ断るのではなく、ピザ屋の連絡先を調べて教えてくれる
などです。
この顧客最優先という姿勢こそが、他社との差別化につながり、少し値段が高かったとしても、リピーターがついてくれる理由なのでしょう。
関連 どうすれば、差別化が出来るか、以下の記事で紹介しています。
②ゼネラル・エレクトリック
「ゼネラル・エレクトリック」 社は、航空機エンジンを開発している会社です。9.11が起き、全世界の航空会社が経営難に陥った時に、ゼネラル・エレクトリックは、業務改善のサポートを無償提供しました。
これは、顧客である、航空会社が潰れてしまうと、自分たちの命もないという考えに基づいて、無料でサポートを行いました。
その結果、経営難を脱することが出来た、航空会社の多くはゼネラル・エレクトリックに感謝をし、今まで以上に取引を行うようになりました。
これこそが、顧客を最優先することで、短期的な利益は得られないが、長期的に利益を得ようとするアドボカシーマーケティングを感じ取れます。
まとめ
今回は、アドボカシーマーケティングについて紹介しました。
口コミなどの推奨に着目したマーケティングは年々増えてきています。
SNSなどの分析を出来るようになりたい方は、こちらの記事で確認してくださいね。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。
関連 SNS分析の方法についてまとめています。画像でやり方を載せているので、是非ご確認ください。